コルピに癒された!

 言葉があまりに一時安易に使われすぎた所為もあって癒しという言葉は嫌いなのですが、音楽の力の素晴らしさを全身に浴びて、癒しというのはあるのだなあ、と再認識致しました。あの心地好い空間に何時までも浸かっていられたら、と思える最高のライヴでした。


 さて。
 トラッドメタルの雄(ネット的にはネタバンド扱い)コルピクラーニフィンランドから初来日、というのは知っていたのですが、チケットを思いっ切り買い忘れて慌ててロッピーで予約したら番号が9番で「次回名古屋飛ばしの危機?!」と慌てたのが嘘のような大入り満員。チケットが完売したかどうかは確認していないのですが、それでも結構な入りでした(前日の東京ライブは完売したようです。めでたし)。


 前座はAdagioというバンドで、このバンドの予備知識は全くなかったのですがヴォーカルがふっくら(有り体に言うとちょいデブ)な処と目張りの凄さに目を奪われていて(笑)メンバーの顔ばっかり見てました。曲はやや好みから外れていたのですが、メロディアスでなかなかカッコイイバンドでした。ヴォーカルの声がステキで、声量も素晴らしい。キーボードの使い方もセンスがあるのでこれからメジャーになったりして……。疾走系バカの私としてはやや物足りないところがありましたがそれなりには楽しめました。
 今回は音響が絶妙で、ハウリングしたり耳が痛くなり過ぎない程度のぎりぎりの音量、音圧を感じられて大変心地好かったです。意識していなかっただけかもしれませんが、今まであんまりそういう風に感じた事がないのでちょっと新鮮。骨電導というのでしょうか?(ちょっと違うか)体の芯からブルブルする感じがとても心地好かった。ああ、メタラーで良かったと思う瞬間。メロディを耳で追うのではなくて、音圧で全身で受け止めて溶け込む様な感じで聞くと又違った楽しみ方が出来ました。


 Adagioライヴが終わった後はコルピ様の出番です!


 マイクスタンドに鹿の角が付いてました! 流石コルピ。


 セットリスト憶えられない人なのでセットリストは略として(すみません)、メンバー終始ニコニコで、あんなに楽しそうなのが伝わってくるライブってメチャクチャ久し振りです。しかもメンバーとの距離がとても近いので必死にメンバーを追いかけて見上げてなくていいのは楽でした(笑)ギターの人に握手して貰ったし(他のメンバーは触るだけ……でも触れたからいいや)好きな曲はあらかた演奏してくれたので満足、満足。写真のヨンネ(Vo.)はちょっと悪戯小僧のような少年ぽい感じがする人なのですが、ホントに子供の様にニコニコして、本当にライヴをエンジョイしてた! 笑顔にノックアウトされましたよ! 嫌な事ぜーんぶふっ飛んだ! ヨンネにやられました!
 コルピはこれと言って誰が好きって言うのはないんですけど、ヨンネには参った。ヴォーカルが好きになる傾向は昔から変わらない気味……。


 コルピでもお約束のソロタイムがあったんですが、ヴォーカルのソロタイムってのは生まれて初めて見た! 多分フィンランドの伝統的歌唱法だと思うのだけど、民謡の様な唄い方で歌ってました。とてもソウルフルで、すごくフィンランドの伝統文化を愛して止まないのだなあ。思いはガッチリ受け止めたぜ!
 ドラムソロなんかもあったんですが、ライブの最初から最後までヤルッコ=アールトン(Bass)が淡々と、派手なパフォーマンスも一切無くベースを弾いていたのが何故か非常に印象に残っていました。職人タイプなのかも知れません。


 ヘドバンもしたんですが、どっちかって言うと腰振って踊る系のノリで終始楽しんでいました。コルピの曲って踊りたくなるんだもん! で、今、とっても腰が痛いです……。明日大丈夫か〜?