デュエリスト@松たかこ(しつこい)

 う、ううーん。これ、映像はすごく綺麗で、好きなんだよね。めちゃめちゃ綺麗。影バトルのシーンは素晴らしいと思った。刃の煌めきだけで、影の中にいる人間の動きを想像させるなんて、すごい斬新でカッコイイ!


 が、とにかく編集の技術がまずい。30年前だった「トム・ヤム・クン」より或る意味酷い。


 かなり実験的に狙ったのかな、という点では評価しても良いのだけれど、全面的に滑ってるのがいかんとも。カメラワーク自体や舞台美術などはかなり凝っていて、割とスタンダードに撮って仕舞えば、それこそ韓国でもそこそこ以上の興行成績が残せたのじゃないかなと思う。(※本国では滑ってます)


 ハ・ジウォンは何だか松たかこそっくりだなー松たかこ松たかこって勝手に擦り込まれてたんですけど、この映画を見る限りでは*1すごくいい女優だ! 松たかこより絶対旨い。カン・ドンウォンよりずっと演技してた。わざと不細工な顔をしたり(すごく親近感持ってしまった……)髭付けてみたり男装してみたり慣れない妓生の格好にすっ転んだり攣った足を延ばしたり、カン・ドンウォンにあ〜れ〜されそうになって(※勿論妄想)狼狽えてみたり。メチャクチャ可愛い! 否カン・ドンウォンは格好いいんですけど演技の点では無表情キャラだからあんまり。格好良さで言うと鼻血男ニコラス・ツェーには勝ててないし。ただ、町中でまったり買い物したりしているシーンは、風流人というイメージでなかなか……でも、髭生やしてないから彼は宦官なの? と余計な心配をしてしまったり。髭無し韓服て、チャングムで慣れた所為なのか変ですね何となく。


 それにしてもなんで日本刀だったのだろう。反日ネタがあるわけでもなく(一部更に笑)時代的にあの俳句はありえねえとかつっこんでも良いんですが映像綺麗だし長官格好いいしまあ許すか。


 この映画、音楽の使い方がすごく良いです。感動させシーンで必要以上にくどいのでそこがウザいですが。
 映像綺麗系映画は好きなので、とにかくあの編集のうざったさが何とかならなかったのかと思うとすごく惜しい。テンポも悪くなかったし。シナリオが若干解りにくかったのでその点はマイナスかな。


 点数は低いけど悪くはなかった。人には決して勧めない。

*1:茶母……っていうか朝鮮女刑事チェオクの剣(一部笑)は一話半分見て断念(^x^;)