無極〜Promise

 プ・ロ・ミス♪ と、自分とタメはれる元キャバ嬢の巨乳ダッチワイf(遮断)のCMとは全く関係ない日韓中共同製作チェン・カイコー映画。というかチェン・カイコー知りませんでした。(>x<)<ギャフン。覇王別妃の人なのね。凸__〆(・x・)
 以下ネタバレ。


 日韓中共同製作とか言うから日本人の真田広之が嫌な役だったりバットマン・ビギンズ渡辺謙みたいなショボいやられ方したらどうしようとドキドキしてましたけど全然そんな事はなく、一世一代の美味しすぎる役でした! しかもカッコイイ……。流石元・ジャパンアクションクラブですな。将軍のキャラクターもとても良かった。うん。
 チャン・ドンゴンも「あなたの 肌が 大好きです!*1」の胡散臭いCMの、エラ張った変なイメージ何処へやら。というかドレッド似合いますね貴男。同じ韓流俳優ならカワイイチャン・ヒョクの方が今でもずっと好きですが、この映画のチャン・ドンゴンはマジ格好良かったよ! 泥臭いけどカッコイイ。しかも配役の彼も奥ゆかしいキャラクターで、好感度かなりアップ(元が酷かったからだろ!)。


 しかし、この映画の裏主役は(裏かよ)ニコラス・ツェーでしょう! 何せヴィジュアル系でありながら、鼻血で人間椅子ですよ人間椅子! 彼には謹んで、ヴィジュアル系鼻血キャラの称号を差し上げましょう。あ、椅子も忘れず。あの人間椅子の壁紙があったらマジで欲しいですね! 北朝鮮マスゲームもびっくりの人間組み体操椅子。光明(as真田広之)に連れ去られる傾城を見守る彼が、鼻血をたらりと垂らしながらニヒルに微笑むシーンと言い、面白ヴィジュアル系の地位を一気に確立です。
 しかしニコラス・ツェーは予告でも見てたけど、ホントに美しいな! 白い鎧もステキなのですが、雪国を攻撃した際の黒いロングスーツ姿はホントに綺麗だ。個人的にはブレーディングとカンフースーツの組み合わせが好きですけど、とにかく長いローブ似合うね。キャラクターと言い、ヴィジュアルと言いツボ過ぎ。


 ただ、ニコラス・ツェーはラストで泣きながら訴えてはいけなかったと思う。役作りっつーか解釈のミスだと思う。あのシーンでは、寧ろ駄々っ子の様に「自分の所為じゃないんだ!」と訴えて欲しかった。あのシーンの所為で、無歓のキャラが一気にぼけちゃった。かなりがっかり。俺を悪人にしたのがお前の所為だ! というセリフを泣きながら言うなら、最初からやるなと(笑)彼も運命の犠牲者だったと印象づけたいのだろうけど、バックに人を信じられない悲しみを持つキャラクターにしては、今までの言動があまりにはまらなさすぎ。


 他はまあ、ギャグ(=武侠物=少年ジャンプ)だと思ってみればかなり笑える作品に仕上がってると思います。位置付け的には

ギャグ  カンフーハッスル  CGショボ
↑    火山高
↓    Promise
シリアス HERO        CG綺麗


 位の感じです。PromiseとHEROの間の隔たりは凄いことになってますけど。あまりにCG臭すぎて最初は「ヤバイ、この映画外れかも!」と焦りました。ホントに。なので、ヴィジュアルをヘンに求めたりHERO並のシリアスさを求めると、笑い転げるか石を投げる羽目に。いや笑って下さい。この映画ホントギャグなんです。


 実は、この映画悟としてはかなり大満足なのですが、正直脚本等、あらも多く、他人様にあまり堂々と「面白かったよ!」とお勧めできる作品ではありません。ギャグの部分にポイントを置いているのか、マジメに作っているのかやや解りかねるところがありまして……チャン・ドンゴンセシリア・チャンをヒモに繋いでたこあげするシーンを見る限りでは絶対ギャグだと思うんですが(笑)ラストの対決シーンで吐いた真田広之のセリフで、ぶっちゃけ涙腺直撃されました。めったに映画で泣いたりしないんですが、かなりやばかったっす。

 なので、カンフーハッスル的な馬鹿馬鹿しさが許容できて、尚かつHEROとかああいう世界観が好きな人が観に行くのが良いかなあと思うのですが、両者のファンでも正直どうかなあという気がしなくもないです。真面目な映画だと思って行かないで下さい。美形が鼻血を垂らしてニヤリとする映画ですから!

*1:朝鮮語は濁音と清音がどうしても曖昧なので、どうしても件のCMが、私の耳には
「あなたの 裸 大好きです!」に聞こえてしょうがない。という訳で、悟にとってチャン・ドンゴンのイメージは「スケベ」である。偉い誤解だがあんなヒドイCMを作った日本のCM製作会社とコピーライターが全て悪い。まあカメラ写りもスケベそうだったけど。