Mr.&Mrsスミス

 アンジョリ大好き有我さん、前評判がかなり高かった為、期待して観に行きました。行ったら次の回人が一杯で観られませんでした。ギャフン(>x<)


 で、映画を一言で言いますと、或る意味前評判通り。即ち「アンジェリーナ=ジョリーのプロモーション映画」。


 否、確かにアンジーもブラピも良い演技してたし、この手の映画にありがちな「主演二人が大物男女だと、女性が添え物」的パターンは無くて、寧ろブラピの方がアンジーに喰われまくりというか尻に敷かれ通しというか、実は二枚目半なスタンスをキープする事でバランスを取っている所なんかは評価。ただ、せっかくコメディだから結構期待してたし、細かいネタもそれなりに面白いんだけど、細かいネタのテイストが掘り下げ方が足りないっつーか、踏まえ方が甘い感じはかなりしました。
 例えば、一応、その手の映画のパロディらしき物はちらほら見えるのですが。道具の使い方や扱い一つとっても、余りその手の映画が好きな人が撮った感じはしませんでしたね。この手の「お約束」は、どうせ踏まえるならベタな位に踏まえた方が笑いが取れると思うのです。折角良い小道具を使っているのだから。この映画の良くない点は、撮っている側の拘りが余り感じられない所なのです。秘密道具の設定然り、アンジーのファッション然り。大体、アンジーのボンテージなんて、男性ファンならバリバリに拘りたい所じゃないですか! 殆どラブシーンもないようなこの映画で*1、唯一エロテイスト漂うSM女王様のシーンなのに、あんなショボげなボンテージ、アンジーに着せたくないですよ! その後のホームパーティのドレスもぶっちゃけダサかったし。ダサいと言えば、オープニング後の二人の倦怠期生活に置ける、アンジーの白ブラはいけませんぜ白は! アンジーだったら黒でしょ! しかもあのぴらぴらしたレース。超似あわねぇ〜!


 この映画は、ギャップの見せ方が今一つ下手なんですね。おしゃれに作ろうとし過ぎている。アンジーとブラピが家を爆破されてボロボロの家の前に立ち尽くすシーンだって、もっと二人をかっちょ悪く見せて、着の身着のままといった風情に描く事が出来た筈です。寧ろその方が、コメディとしては面白い。二人がぼこりあった後、和解して割れたグラスでオレンジジュースを飲むシーンだって、もっとボロボロな我が家を巧く見せる見せ方があったんじゃないかな。あれは良いシーンだと思うのに、取り方が下手なんですよねえ。
 尤も、一番気に入らなかったシーンは、ラスト前の銃撃戦。何であの二人が組織から消されずに済んだのか、という肝腎の部分は曖昧の侭、ラストに入ってしまうので、折角のお茶目なブラピの演技が台無しです。あれホント勿体ない。


 と、結構不満点はありましたが、有我は「スパイキッズみたいだな〜」と思いながらそれなりに楽しんで観ました。「トゥルーライズ」の方が遥かに面白いけど。
 この映画、音楽の使い方はかなり巧いです。

*1:残念ながら、アンジーの乳出しはありません。悪しからず!