で、今日のオススメ絵本レビューはネコ特集。
- だめ天使ところころ魔女(ISBN:4051046966)
- 子供というのはこういう悪逆極まりない危険なイキモノなのです。そこを徹底的に描ききったところは素晴らしい。だめ天使の健気っぷりがヲタな諸君には萌え対象かも知れないが、生憎彼女は成長しちゃうんだなあ(謎)登場人物のキャラ立ちが素晴らしい。
- 花さき山(ISBN:4265908209)
- 相当いまさらな名作のため一々紹介するのも馬鹿馬鹿しいのだが。花さき山はあなたの心の中にあるのです、なんてレビューで終わらせちゃだめか。シンプルで、しかし押しつけがましさのないストーリーを引き立てる滝平二郎氏の美しい版画、特に花の色使いが素晴らしいです。好きな絵ではないんだけど、この作品にはこの人のこの絵でないとだめだなあ、とつくづく思います。絵本は絵の好き嫌いは本の出来不出来とほとんど関係ないですね。そういう意味では「風の神とオキクルミ」(ISBN:4338010177)なんかもいい絵本だと思う。絵とストーリーのマッチングこそが一番重要なのだと気付かせてくれる一冊。
- ねこ いると いいなあ(ISBN:4338060182)
- ごめんなさい。佐野洋子氏のファンです。「100万回生きたねこ」のような重いテーマは一切ありませんが、じんわりほんわり心が温かくなるお話しです。佐野氏の絵本を何冊か読んで気付いたのですが、言葉のテンポをとても大切にされている方にお見受けいたします。後、奴は絶対ネコ好きだ。
- うちの なまくらさん(ISBN:4566002969)
- 最初に言います。絵はだめです。可愛くありません。ですが、ユーモアの効いた素敵な絵本です。ごろすけは素敵な奴です。断言します。ヨメに来て下さい。(無理だ)
- ぼく そらをさわってみたいんだ(ISBN:4591023087)
- 絵の勝利。ねこがかわいいっ中年! ハァハァ。絵の構図が巧い。絵本はページ数が限られているので無駄なことが描けないし書けない。だらだらした絵本なんざ読む気がしない。解りやすく、シンプルで、そして絵もお話しもかわいい。オチもナイスだ。
絵本においてどれだけ構成が重要かという点に関しては、例えば「スージーちゃんのスパゲッティ(ISBN:432301497X)あたりを御覧になれば宜しい。スパゲティしか食べないスージーと、動物たちの交流。そしてオチはやはりスパゲッティという実に魅力ある設定&ストーリーであるのを、前半をスージーのキャラ紹介(しかもほぼ無意味)に費やす馬鹿馬鹿しさ。この絵本は前半数ページ要りません。