途中公開しようかとやや本気で考えていたりします。

 実は書きかけで完全に止まってます。いつものことですが。
 有我的優先順位としては
 本読む>Dawn〜黎明〜>欲望のオレンヂ>>>アンファンドゥラミューズ>>>>秘教機械>>>>>>>>DQi
 物凄く優先順位低ッ! どうしてくれよう。どうにもなりませんが。
 章分けしてはいるので、Chapterごとに公開するかどうか。悩み所。

 と言うわけでブログを読んでる方だけに部分的にサービス。(かなり迷惑です)出だしだけ。

Chapter1.人生最悪の一週間

 今日も朝から雨だった。
 窓枠には余り布で作った間に合わせのてるてる坊主(ハーゴンさんが教えてくれたんだけど、東方に伝わるオマジナイなんだって)がゆらゆら、揺れている。その下で、オイラとおいちゃんとハーゴンさんと、ロトの勇者様3人組プラスその他大勢(勿論オイラもその他大勢に入ってるんだけど)が、窓の外を睨みながら辛気くさい顔でため息を付いてるって寸法だ。オイラもいい加減このメンツが睨み合ってぶーたれてる光景は正直見飽きたんだけどね。
 でも、雨が止まないことにはしょうがないんだけど。
「…人生最悪の一週間だ」トンヌラがぼそっと、呟いた。
「俺…もとい、俺らがあんたたちと一つ屋根の下に居なきゃならないってだけでも悪夢だってのに、ナリーノのアホには雨雲の杖を奪われるわ、バラモスのヤローは裏切りやがるわ、アンタんとこのお嬢さんはナリーノに連れて行かれるわ…ぶちぶち……全部アンタらの所為だって言いたいとこだけどさ」
「言える立場でも無いわな」おいちゃんは窓の外を見ながら、フンと鼻を鳴らす。「最初に、ロンダルキアから天空へと昇ろうなんぞと無謀な企てをしたのもお前ら。魔物を仕掛けてメルキドを攻めさせたのもお前ら。…太陽の石を持って行かれたのも、お前らの所為だ」
「だけどよ」アインが頭をぼりぼり掻いた。「大神官聖下がナリーノのアホに雨雲の杖をくれてやらなきゃ、こんな事にはならなかったんだけどな」
「そもそもお前らが無茶な企てをせねば、ルビスの奴が雨雲の杖をこっそり拝借して来るような事はせなんだわ」おいちゃんはハーゴンさんの頭を平手でどつく。相当イライラしてるみたいだから、なるべく近付かないようにしとこっと。「こら、そこ、勝手にローになるな」
「…奴ら…妹を間者にしやがって…妹まで人質に取られたら、俺どうすりゃ良いんだよ。ナリーノのお手つきになったら、余計ヨメにやれねーじゃねぇか…くそー。やっぱりハーゴンお前が悪い!」
「ちょ、ちょっと待って下さい!」ハーゴンさんはトンヌラに胸ぐらを掴まれたじろいだ。妹がアクマシンカンヤオイドウジンシって奴を作ってるからって、八つ当たりされても困るよな。オイラつくづく同情します。かばうのは怖いからしないけど。
「…ここで言い争っていても仕方ないわ。共通の敵が居る限りは、手を組まざるを得ないでしょう。――本意では、ありませんけれど」
 オイラの代わりに争いを止めたのは、マリア女王だった。この人、キレイなんだけど、オイラを邪剣に扱うから怖くてあんまり近寄りたくないな。…っていうか、ロトの勇者様御一行は、どいつもこいつもオイラのことなんかまともに見ちゃくれてないけどさ。
「…そりゃそうだけど…チッ」トンヌラは舌を鳴らすと、ハーゴンさんを突き飛ばした。ヒドイ奴ッ。トンチキの癖に。
 で、オイラはこの状況下で何にもする事が無さそうなので、ぼんやり一同を日和ってた。だって、おいちゃんやハーゴンさんやロトの勇者に何にも出来ないのに、オイラが出来る事なんて何にもないもんね。おばちゃんの手伝いをして御飯作るのも出来ないし、ユカのお守りをしようにも――ユカは、ナリーノの奴に連れて行かれちゃった。くそッ、ナリーノの奴。人の恋路をジャマする奴は、オイラに蹴られて死んじまえ!
 やや、そんな事はどーでも良いか。
 傍観者のオイラの意見としては、八方ふさがりっぽい。
 トンヌラじゃなくても最悪って言いたくなる気持ちは解る。あいつ、すげーやな奴で大嫌いだけど、言ってることは間違ってないんだ。
 世界がホントに滅びるかも知れないって言う危機を迎えてるんだから、おいちゃんやトンヌラじゃなくたって、イライラする気持ちは解る。
 世界の滅びる原因?
 おいちゃんやハーゴンさんのせいじゃないよ。勿論、天変地異でもない。
 世界の滅びる原因は、今もああして降りしきる雨なんだ。

 自らに活を入れるべく頑張ってみりゅ。