子供に読ませたい児童文学10

 ↑というわけで、こんな10のお題考えてみることにしました。書評系の人はぜひチャレンジしてみてください。してくれるといいな。えへ。
 つーかアマゾンレビュー見たらレベル高すぎてあほらしくなったぞい(そんなのでへたれるな!)

  1. いやいやえん(ISBN:4834000109
    • 子供の頃好きだった本。ややブラックという評が多いが、あんまりブラックだと思ったことがないのは何故だろう。教訓めいたテーマがあるのに押しつけがましくなく、子供の視点をよく解っていらっしゃると思います。果物園に果物食べに行く話があるのですが、欲張って果物を食べまくる主人公・しげるの食べる果物が偉く美味しそうに見えたり、ぞうとライオンまるの航海の様子が楽しそうだったり。乗ってみたかったなあ、ぞうとライオンまる。作者、ぐりとぐらの作者と同じー! ぐりとぐらも食べ物が美味しそうで名作なり。(食い気か!)

  2. 100万回生きたねこISBN:4061272748
    • 書名で検索しても出ないんですがAmazonさん。どういうことですか? 今更何にも言うことはない名作。大人も子供も読め! 人生とは何か、自由とは何かを体現する孤独なねこの輪廻転生話。

  3. ちいさいおうち(ISBN:4001105535
    • こんな本を紹介しているが、別に都会否定派ではない。寧ろわしは都会でないと生きていけない人間なので。だが、ちいさいおうちの余生(?)を思うと、よかったなあ、とフツーに共感できるのでした。リサイクル精神、というか。絵も美しい。んでも、ああやってお家をレッカー車で運べる作りは日本人のわしにはちょっと違和感を……地震に弱そう。

  4. ねずみのアナトール(ISBN:4580814126
    • 社会貢献がテーマなのかな? ピンでメモを止められたチーズの絵が非常にそそられる。ちなみに別の話では、アナトールがチーズ味見ロボットに職を奪われる、アンチ機械化な仕事に誇りを持つ職能者のお話。さすがはおフレンチ人だ。

  5. かたあしだちょうのエルフ(ISBN:4591005364
    • 片足を失ってもなお、守るべき子供達の為戦うエルフ。虎は死して皮を残すが、エルフは死して……というお話し。片足の癖に強いなエルフ。

  6. はてしない物語ISBN:4001109816
    • 子供から大人まで、お薦めの一冊。今更何を説明すべきだというのだろう。とにかく読めよ。(えー)本文中の仕掛けもさることながら、オカルティストであればクロウリー哲学との類似点も注目のこと。(っていうかエンデ、クロウリー大好きだもんな)月の子までクロウリーネタでしたかエンデ! 映画版で懲りたヒトはすっぱりきっぱり忘れて、読み直しましょう。あれは別物です。(『モモ』(ISBN:4001106876)の映画化に比べれば全くマシだが。ちなみにモモよりはこっちをオススメだが、これは完全に好みですな)やや高学年向け。

  7. なかよしいじわる元素の学校―宇宙の物質・元素の世界 科学のたんけん・知識のぼうけん(ISBN:4035270806
    • カラスのパンやさん(ISBN:4032060703)も美味しそうですごく勧めたいが、やはり私としてはこれ。科学に興味を持ったきっかけになってくれた本であり、今読んでも色褪せない魅力がある。さすがはかこさとし先生だ。先生の絵本は絵も魅力的だし(とにかく絵の見せ方が楽しくて巧い)、元々科学畑のヒトなだけに(工学博士なのだよ)内容も安心して見せられる。メンデレーエフを憶えたのはこの本だ。あんま学校教育的には役に立たなかったけど(笑)化学元素記号も半分以上憶えたなぁ。どろぼうがっこう(ISBN:4032060401)やだるまちゃんとてんぐちゃん(ISBN:4834001245)も良書なり。

  8. ドリトル先生物語(ISBN:4002041271
    • ドリトル先生は生憎と、ナルニア国以上に内容を憶えていない上、この本がいい! と、シリーズ中の一つを取り出すことが出来ません。ごめんねドリトル先生。海外だと原住民にたいする差別表現がどうとかで以前ほど評価されてないとか何とか聞いたような気がしますが……。昔はムツゴロウ王国に憧れたので、本気でドリトル先生になりたかったです。動物と会話できるって、空を飛べると異世界にいけるに並ぶ三大子供の憧れだと思うのですよ。謎のUMAも一杯登場、冒険心をそそられます。翻訳が井伏鱒二!? すげー! 豪華すぎ。

  9. 寺村輝夫の王さまシリーズ(ISBN:4652006624
    • 王さまシリーズ大好き! ワガママで甘いものが大好きで子供みたいな王さま。和歌山静子女史の絵が可愛い。他の方が挿絵を描いているのもあるが、王さまは和歌山静子しかないっす!

  10. みんなうんち(ISBN:4834008487
    • フロイト的肛門期を楽しく過ごせ! なうんちのほん。子供ってホントうんち好きだよね! いきなりしめがうんちですが、絵も良いし、良くできた絵本だと思います。
  • 次点:ゲド戦記影との戦い』(ISBN:4001106841
    • ナルニア国・指輪物語と並んでファンタジー文学の基本ですな。ま、とりあえず読んで下さいって感じで。魔術と自我肥大がテーマ? 作中の魔術理論秀逸。で、じじいのゲドはハゲだ。ハゲのゲドが嫌な人はとりあえず1巻だけ読んで下さい。

  • 次点その2:ライオンと魔女ISBN:4001150212
    • 余りに王道で恥ずかしいんですが……しかも内容殆ど憶えてない。もっというと『魔術師のおい』(ISBN:400114039X)『さいごの戦い』(ISBN:4001140403)しかナルニア国は読んでない。あらまー。ナルニア国はファンタジー好きの基本だと思います。さああなたもタンスの中へ! この本を読んでタンスの中に入らなかった奴は人としてダメです。

 どちらも良書だと思うのですが、子供にはやや難解と思われるため、外しました。読んでて楽しいという点でも、難しいかな……。良い本ではあるのですが、子供に読んで貰いたいという点からすると、買ってまで読ませたいとは思わない。