東方儚月抄底巻感想

表紙

 上巻・中巻に比べると明らかにカラーの線画が荒い。また、色やキャラの表情がキャラクターと合致していない。もう何書いてもどうせ一緒でしょ、的な投げやりさが感じられて大変残念。紫は胡散臭くないし、幽々子は元気いっぱいで明るいし。こんな二人は二人じゃないと思う。後、ゆかりんのおっぱいの塗りが明らかに気持ち悪いよ……。

作画について

 REX現役組ではないので画像の比較は出来ないが、やはりオフセット印刷で綺麗に刷ってるといいもんだね。
 デジタル処理した部分が印刷に綺麗に出ていると気持ちが良いです。
 最終回あたりの線画の荒れが顕著で、見ていて痛々しい。

内容

 魔理沙戦辺りで顕著だが、依姫がスペカルールを理解していないのは明らか。じゃなかったら弾幕密度が薄いなどと文句を言うことはあり得ない。(避けられない攻撃をしてはいけないから)レミリアもお気の毒に。あえてきっちり説明しなかった可能性もあるけどね。
 しかし、魔理沙は状況を把握していたんでしょうかね? 私は、霊夢は状況をうっすらと把握はしていたと考えてます。小説版でも記述が若干あった様ですし。その上で、ロケット組は自分達が囮であると解っていて月に向かったことは間違いないと思います。パチュリーのセリフもありますし。


 依姫が霊夢に裏取引持ちかけてるっぽいのが気になった。あれは手伝ってくれっていう意思表示だったんだろうか。それでも、自分が霊夢を負かしたという形を取らないと気が済まない辺り月人無駄なプライド半端ねぇ。


 それから、兎の話は嘘が多いという点からして、依姫の他に誰かが神を降ろしたから謀反の疑いが依姫に掛かった、というのは情報の錯綜の結果の間違いだと判断して良いと思う。情報的にも前後しすぎだし。


 永琳は明らかに月に戻る気がないが、一方で月の状況に対してやたらと未練たっぷり。影響力は残しておきたいのかな。謀反の張本人として名前を出されたことに対して迷惑している。だから助けた、という。綿月姉妹が自分の弟子だと名乗っている事に対して、弟子が自分の名前を汚す事を心配している風だけど、一方あのセリフは輝夜に安心を与えたいだけ、とも取れる。


 一方、明らかに輝夜は月の事などどうでも良いと本当に思ってるようだ。


 マンガを通読してざっと理解したのは、秋枝さんが神主から背景設定を一切聞かずに作画していたこと。そうとしか理解出来ない描写が多すぎる。キャラ内面をうまく描写するのが巧い作家なのに、そこを聞かずに良い作品が出来る訳ないよなあ。これは、辛いだろうな。


 後、永琳のあのセリフは連載時から気になってたけど、アレどうなの。批判する人をWebでは見た事無いけど、アレは神主批判されてもおかしくないと思うんだが。まあ東方は宗教だしな(遠い目)。