ファッションセンスのいいマンガで
ドロヘドロが出てこないのはおかしいだろ。
ドロヘドロ 10 (10) (BIC COMICS IKKI) 林田 球 小学館 2007-07-30 by G-Tools |
三原ミツカズはもろにゴスロリなのでオシャレマンガとしてカウントすべきかどうか悩むところだ。センスは良いと思う。マンガは殆ど読んだことがないのと、絵柄にさほど惹かれないので何とも。
話は逸れるが、キャラクターデザインセンスのいいゲームについて熱く語ったことがある。
勿論私はドラクエ(※ファミコン版限定)マニアなのでDQを入れたい処だが、キャラクターデザインで良いと思えるのは3まで、モンスターデザインに関しては2まで、2も結構あらが見えているように思っている。動物系モンスターが多すぎて、余り世界観を映し出しているように見えないのだ。2でも邪教徒クラスは世界観を反映した、統一感のある良いデザインで(でも、地獄の使いと悪魔神官の色使いはどう考えてもダメすぎる。キャラデザが素晴らしいだけに残念無念)良かったので、正直惜しい。
動物系のモンスターがやる気をそぐのは、敵が魔族だとか何だとか、超常的な存在であるはずなのに、そいつ等が動物を操って戦うというのがどうにもこうにも萎え度MAXなのだ。私的には。動物は動物で、魔物は魔物なんだと思う。
DQのキャラクターデザインで言えば4はギリギリという感じだが、クリフトのデザインなど見るに、正直3の焼き直し感が否めなかった。
DQを除けば、初期のファイナルファンタジーのドット絵は素晴らしかった。モンスターデザインはぶっちゃけ微妙なところもなくはないのだが(天野絵なので、ドットに落とすと荒さが目だって折角の書き込みがフイに……)クラスごとのキャラクター書き分けが素晴らしいと思う。個人的には小林智美のロマサガシリーズにおけるキャラクターデザインも好きなのだが、ゲームとしては好きな3のデザインは、正直主人公クラスがどれもダサくて今三つくらいだ。サブキャラの方が明らかに格好いいんだもん。(サガフロンティアはその辺、キャラクターの設定自体がちゃんと色分けされている分、キャラデザもし易かったのではないかと思う)任天堂もこの辺はすごく気を使っていて、どのゲームを見ても及第点以上の良いキャラデザをしてるなあ、と思う。
シャイニングフォースシリーズなんかもキャラデザの基本を押さえていて、とても良い。このゲームは敵キャラのデザインも良くできている(唯、ドラクエなんかと違って、敵キャラは完全に主人公サイドの引き立て役)。シミュゲーのユニットはどうしても同系列のキャラだとシルエットが似てしまうという問題を非常に巧く解決した良いキャラクターデザインの一例として、シャイニングフォースは真っ先に名前を挙げられて然るべき作品の一つである。玉木さんの絵は個性的、ぶっちゃけかなり諄いのだけど、キャラクターデザインセンスの素晴らしさが、彼のやや過剰に過ぎる個性をうまく引き立てている。過剰な絵こそセンスが問われるンだなあ、とか。
最近の絵はポリゴンチックで受け付けなくなってしまったが、金子一馬の独自性溢れる、しかもハイセンスなデザインには私自身も相当影響を受けた。
逆に、ゲームとしてはとても好きなのに、キャラクターデザインがイマイチだな、と思うのはタクティクスオウガ。原画が酷すぎる。いや、絵としてはかなりハイクウォリティなのだが、シルエット全く同じ顔も描き分け殆ど出来ていないのはプロの仕事としてどうなのか。正直みんな一緒に見える。ドットデザイナーがうまいのでゲームをプレイしている限りは殆ど気にならないのだが、顔グラが出ると何とも言えない微妙な気分にさせられたのを思い出す。ドット絵で言えば先任者でスクエニに引き抜かれた方の絵の方が好きだし、センスはあると思う(タクティクスオウガに合うかどうかは別として)。
良いキャラクターデザインとは何か、という問いに関しては、
- 解りやすい
- シルエットで判別できる
の二つに集約できると思う。
シルエットで……というのは、荒木伸吾が、キャラクターデザインはシルエットで解らなければならない、と言っていた事から。尤も、シルエットに頼ったキャラクターデザインは「じゃ、髪型変えれば良いんでしょ」ってんで、ぶっちゃけときメモの女子みたいになってしまう。顔が一緒で服と頭が違うっつーアレね。しかもときメモはファッションセンスが致命的なので、髪型変えたら服装が一緒でも恐らく判別が付かないのではあるまいか。
個人的には、これに
- 過剰
というのが付いてくるかな。特にゲームだとか、ハデめなメディアの作品は、嘘でもいいからちょっと派手めな方がデザインとしても面白い。最近この辺がやや大人しくなっている自分が居るので、もっと冒険した方がいいかも知れない。